12.5mの巨大防潮堤は必要?不必要?
震災を伝える震災遺構、残すべきか?取り壊すべきか?
明確な答えのない問いに、悩み、ぶつかりながら、陸前高田は未来へと歩んでいます。
社会に出る直前の大学時代にこそ「ゼロからのまちづくり」に触れる大きな意味があります。
将来自分がやるべき事は何か?社会の中で何を成すのか?その答えを前進させる経験が陸前高田で待っています。
①未来へのまちづくりを進める陸前高田の様々な生き様に触れることで、一筋縄ではいかない「社会」を学ぶ事ができます。
②多種多様な考え、復興の課題…。不安と希望が入り混じる陸前高田の当事者になって、とにかく頭を悩ませることで「社会の課題に真正面から向き合う力」を養います。
我々は、先生方の授業や研修が目指しているイメージに近づけるような、プログラム作成のお手伝いをします。
「オーダーメイドのプログラム」が大学卒業後の「一人一人のオリジナルな仕事・人生設計」につながれば、陸前高田としてこれほど嬉しいことはありません。
■◯◯大学授業
目的:
① 陸前高田の震災の影響と復興の現状を知る
② 様々な立場の意見をインプットすることで、一筋縄ではないゼロからのまちづくりの難しさを実感する
1日目:
テーマ | 内容 | 時間目安 | 研修形式 | 部分目標 |
---|---|---|---|---|
①オリエンテーション(1) | 陸前高田市の現状と展望 ●事務局の紹介 ●本授業の流れ |
11:00〜11:45 (45分) |
座学・対話型 | 授業の関係者、流れ、目的を理解する |
②昼食 | ●コミュニティスペースでの食事 ●地元のお母さんとの対話 |
12:00〜13:00 (60分) |
その他 | 食事だけでなく、地元のコミュニティスペースとしての役割や課題などを知る |
③オリエンテーション(2) | ●参加者の自己紹介 事前調査の結果報告 |
13:30〜14:00 (30分) |
ワークショップ | 現段階での各参加者の考えや思いを共有 |
④復興の最前線に立つ | ●震災遺構:旧道の駅タピック45 ●震災遺構:旧気仙中学校舎 ●盛り土切り出しを望む高台 |
14:00〜16:00 (120分) |
見学 | 震災遺構では各被災地から失われつつある震災の爪痕を体感し、復興工事現場ではどのようなまちづくりが進んでいるのかを理解する |
陸前高田の全体像を知るための講話 | ●震災時の陸前高田 ●復旧の現状とこれからの展望 ●講話者の考える課題・難問 |
16:30〜17:30 (60分) |
座学・講話型 | 震災のこと、現状、これからの展望などの陸前高田の情報を網羅的に知る |
2日目:
テーマ | 内容 | 時間目安 | 研修形式 | 部分目標 |
---|---|---|---|---|
①市内でのヒアリング(1部) | ●――食品店:◯◯さん ●気仙大工伝承館:◯◯さん |
10:00〜11:00 (60分) |
ヒアリング | 自分たちで考えた質問を市民に |
②市内でのヒアリング(2部) | ●農家:◯◯さん ●マルゴトスタッフと |
11:00〜12:00 (60分) |
ヒアリング | |
昼食 | ●コミュニティスペースでの食事 ●地元のお母さんとの対話 |
12:00〜13:00 (60分) |
その他 | 食事だけでなく、地元のコミュニティスペースとしての役割や課題などを知る |
③振り返りワーク | ●各参加者の所感の共有 ●各自が重要に思うことの整理 |
13:00〜15:00 (120分) |
ワークショップ | 今回の滞在で感じたことの共有と整理を通して、各自が自戒への目的意識を持つ |
陸前高田には様々なジレンマ(板挾み)が存在しています。防潮堤や嵩上げ造成工事の是非、仮設住宅や災害公営住宅などに潜む住居問題、中心市街地作りでの意見の衝突など。
どれも、100%正しい答えのない、難しい問題です。陸前高田の人々は大きな悲劇とその難問に正面から向き合い、未来を作ろうと奮闘しています。
答えのない問いに向き合うことは大変労力がかかるものですが、それに向き合うことこそ、地力ある人間として生きるための大事なポイントだと私は考えます。